お気に入りの包丁をいつまでも使いたい!

包丁を長持ちさせる研ぎ方の秘訣とは?

時代と共に変化してきた「包丁」

包丁の存在意義、それはスムーズな切れ味。 切れ味の良さを持続するためにはお手入れが欠かせません。 切れ味を取り戻す方法、包丁研ぎ。 でも、刃物の形や材質によってその方法は様々です。 まずは、自分が使っている、あるいはこれから購入予定の包丁がどんな特性を持っているのか確認しましょう。

鋼包丁も刃の形状で研ぎ方が違う

包丁には刃の形状が片刃のものと両刃のものがあります。 それぞれ刃の研ぎ方が違います。 基本となると研ぎ方を、鋼の包丁を例にとって説明します。 包丁シャープナーで一時的に切れ味を取り戻す事もできますが、長く使っていくためにはしっかりと研ぐ方がおすすめです。 研ぐときに必要になる砥石についてもまとめました。

包丁の研ぎ方は刃の形や材質によって異なります

包丁の刃の形によって研ぎ方は変わります。 また、使用されている材質によっても方法や、使う道具も異なってきます。 自分の使用している、またはこれから購入を検討している包丁について、詳しく知っておくと、気に入った包丁を長く、快適に使い続けることができます。

包丁の形状、材質によってお手入れ方法が異なります

料理にはなくてはならない道具である包丁。
もともと「庖丁」と表記していました。
これは、中国・宋の時代に実在したとされる料理の名人でしたが、「庖」は「厨(くりや)」の意味で、「丁」は作業する人、「厨で働く人」つまり板前さんなどの調理人のことを指す言葉となりました。
日本でも平安時代には料理人を指す言葉でした。
調理人の使う刀を「庖丁刀」と称していましたが、室町時代には「刀」は省略され、常用漢字の「包」にさし代わり、調理に使う刀全般を「包丁」というようになりました。

刃物としての形も時代により変化します。
最古のものとして正倉院に収蔵されているものは、柄のない日本刀のような形をしていました。
江戸時代初期まではこの形はほとんど姿を変えずに歴史を刻んできましたが、元禄の頃になると、刃先が丸みを帯びた「式包丁型」のものに変化します。
その後、文化・文政期には鰻の蒲焼や寿司等が流行し、その調理に便利な形の刺身包丁や鰻裂きなど、現在も和包丁として使われている包丁の形が多く確立されていきます。

洋食文化も入ってきたことで、洋包丁も含めると、非常に多くの種類の包丁があります。
多くが調理人などプロの使う特殊なものなので、一般の家庭で使う場合はかなり種類が狭められますが、化学の進歩により、使用される素材も従来の鉄(鋼)だけでなく、ステンレス、セラミック、チタンなど多岐にわたっています。
刀の形、素材によって、お手入れの方法も異なりますので、今使っている包丁、あるいは、これから購入する包丁については、その特性を知っておくことが重要です。